U-13監督の長友です。
アントールカップが終わってすぐに総括を書こうと思っていたのですが、多忙で今になってしまいました。
今大会における私の感じたことを9期生との1年間と共にまとめてみたいと思います。
勝負に対する姿勢
毎年、U-13を1年間指導させてもらう中で、唯一、結果にこだわって闘う大会がアントールカップです。
昨年は、育成を意識しすぎて、リーグ戦では個々の成長にこだわりすぎました。勝負にこだわらなかった結果、アントールカップでは過度な緊張でガチガチになってしまい、選手たちが力をだせきれませんでした。今年は、その経験を踏まえて、U-13リーグでは育成をメインに置きながらも勝負にこだわることを続けてきました。それもこのアントールカップで成長した姿を100%発揮させてあげたくて言い続けていました。
その結果、どの試合でも、どんなメンバーでも大きく崩れることはなく、チームの勝利に貢献するためにすべての選手が全力で闘ってくれました。チームの雰囲気もとても良かったですし、試合に負けて号泣する選手や、得点を奪えず本気で悔やむ姿を見て、とても良いチームになったなぁ。と実感しました。
これからカテゴリーごとに分かれますが、勝負にこだわり、結果を残すためには、普段の練習から本気で取り組むことが必要になります。U-13の間は、そこまで厳しく要求はしませんでしたが、次のカテゴリーからは結果が求められます。人間は楽なほうに流されてしまうものですが、仲間と一致団結しチームの結果を残すために頑張ってください。
少ない失点数
この大会は過去になく失点が少ない年でした。
チーム全体として、前からプレスをかけて自由を奪ったり、DFラインのコントロールでコンパクトに保てたり、守備の原則(インターセプト、トラップ際を狙う、前を向かせない)がしっかりできていたなと思います。
そして、GKの2人が安定していて、1年生の間でこれだけのプレーができるGKも失点が少なかった大きな要因だったと思います。GKの活躍がなければ失点はもっと多かったことは間違いありません。
U-13の間は特にチームとしての守備トレーニングはしてきませんでした。奪い所をチームで設定したり、ブロックを組んだり、リトリート(全体的に低い位置)での守備などなど他にもたくさんあります。なんでも前から行けばいいものでもないので、カテゴリーで設定された守備のルールを把握し、この1年で積み上げたものにプラスαで更なる成長に期待しています。
自陣でのボールポゼッション
失点が少なかったことに繋がりますが、自陣でのボールの動かし方がとても上手になりました。私としては、どこのチームよりも安定して上手かったなと感じています。
リスクを抑えた立ち位置やボールの持ち方、運び方もよかったですし、ハマって危ない時にはタテ関係を作ってロングボールを使ったりと判断が良くなりました。
その結果、自陣での危ないボールの奪われ方が少なかったので無駄な失点がなくなり少ない失点に繋がったと思います。選手たちには難しいものを求めてきて、失点するリスクを抱えながらポゼッションに力を入れてきましたが、本当によく頑張ってくれました。
相手に合わせて、無駄にロングボールを蹴ってしまう局面もありましたから、状況に合わせた判断で今後も個の成長のためにチャレンジを続けてほしいなと思います。
得点力不足
ことごとくチャンスでシュートを外しまくりました。絶対に決めなければならないところでしっかり決め切ることは非常に重要です。普段のトレーニングから1本1本試合さながらにこだわってやらなければならないですし、本番でも慌てずに落ち着いて決めるには練習量を増やして自信を持つしかありません。
個で打開して、難しい局面をシュートに持っていったものと、チームで崩して絶対に決めないといけないような局面のシュートは全く違います。
前者であれば、「ナイスシュート」で終わりますが、決定的チャンスを外すことは、ナイスシュートで許されません。DFやGKがミスしたら失点に繋がって負けることと同じで、決定的チャンスを外すことは、チームが勝てなくなることを意味します。
この大会での私の反省点は、決定的チャンスを何本外しても、心を鬼にしてでも選手に厳しく要求できなかったし、なんとなくそのまま時を経過させてしまったことを大変後悔しています。得点を決めなければ勝つことはできません。チームのみんなが必死に守って、ボールを繋いで、運んで作り上げたチャンスです。得点を決めてひとつの結果として数字に残ります。仲間の思いを形にするためにも、チャンスは決め切る覚悟を持てるように日々のトレーニングから意識して取り組んでくれたらと思います。
課題として残ったもの
約1年間で本当に成長したと思いますし、強くなりました。人間的な成長も素晴らしかったと思います。私が感じている9期生の大きな課題は、
「ボールを扱う個人の基礎スキルが極めて低い」
ということです。厳しく言えば、ボールを扱っていて「上手い」と思う9期生は現状一人もいません。リフティングという当たり前のことを未だにできていない選手が多くいますし、ボールを止める、運ぶ、蹴るにおいても強豪クラブと比べてもかなり低いです。
それでも、しっかり戦えたのは、上記に書き記したように、ボールを扱わない部分(サッカーの基礎知識や駆け引き)が向上しているからだと言えます。
ひとりひとりがもっと自主練をおこない、ボールを扱う技術が向上すれば、強豪チームに引けを取らないどころか勝ち負けになるまでになると確信しています。
個の成長で大きく差をつけるには「自主練」がすべてです。私の導き方にも問題があったかと思います。ここについては、来年度の課題として10期生には自主練できる環境やテーマを与えていきたいなと考えています。
10期生からポジションを奪われないように頑張ってくださいね☆
まとめ
約1年間、9期生と共に成長できたことを大変うれしく思っています。9期生の成長は私の指導者としての経験値としても多くのことを得ることができました。ありがとう。
そして、とても楽しかったです。
みんなはどうだったでしょうか??
メインコーチからは外れますが、これからもみんなのことはしっかり見ています。
君たちと全国大会に行けることを本気で楽しみにしています。
サッカーを楽しみ、仲間を大切に、全力プレーで今後も活躍してくれることを願っています。
U-13 監督 長友 努
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